【レビュー】左手デバイスの新モデル 『TourBox Elite Plus』はデザイナーにおすすめ?1ヶ月使ってわかったメリットと注意点

目次
左手デバイス「TourBox」とは?
TourBoxは、デザイナーやクリエイター向けに開発された左手デバイスです。
ダイヤル・ホイール・複数のボタンを搭載しており、各種ショートカットを割り当てることで作業効率を高められます。
今回レビューするのは、最新モデル 「TourBox Elite Plus」。Bluetooth接続対応で、iPadやPCの両方で利用可能です。

購入のきっかけ
デザイナーとして日々制作をしていると、「もっと効率よく作業できないか?」と感じる瞬間が多々あります。
私は特に iPad+Apple Pencilでのイラスト制作が多く、PhotoshopやIllustratorでも仕事をしています。
ただ、 iPad+Apple Pencilでの作業の基本は
・ツールバーからブラシツールを探して押す→ブラシサイズを調整→ペンに持ち替えて描く
・間違えたら消しゴムツールを選んで押す→消しゴムサイズを調整→ペンに持ち替えて消す
・着彩はカラーごとに別レイヤーを作成&切り替えて行う
というのが基本の流れになり、ストレスを感じていました。
そんな時に知ったのが「TourBox Elite Plus」。
ネットで評判を見かけ、
「直感的にブラシサイズを変えられる」
「ショートカットを覚えなくても手元で操作できる」
という口コミに惹かれつつも、心の中では「果たして本当に自分の手になじむのか?」と半信半疑でした。
また、当初はPCにしか対応しておらず主にiPad+Apple Pencilでのイラスト制作を行っていた私にとっては「特に必要ではないかな」という印象で、なによりやや高価だったため正直あまり購入意欲はありませんでした。
そんな折、「待望のiPad対応モデル登場!」と 「TourBox Elite Plus」が発売されたのです!
日に日に左手デバイスへの興味が高まり、商品をリサーチしている私に
見計らったかのようにAmazonセールが始まり、
そして見計らったかのように副業のクライアント様から「今後はイラスト案件を増やしたい」との相談…
これは神様が「買え!!!」と言っているようなもの!
「絶対使いこなしてやんよ!」と意を決して購入に踏み切りました。
開封&初使用の正直な感想
実物を手にした瞬間、第一印象は 「意外とコンパクト」。
ただ、ボタンやダイヤルがゴツゴツしていて、正直最初は「どのボタンがどれだっけ?」と迷いました。
最初の数日は、むしろキーボードショートカットの方が早く感じました。
「やっぱり高い買い物をしてしまったかな?」と少し後悔したほど…
慣れてきてからの変化
3日ほど経つと、不思議なことに無意識でボタンを押せるようになってきました。
何より、ボタンやダイヤルの形がちゃんと差別化されているので
自分が使いやすいような割り当てさえできていれば、指が迷うことなくノールックで操作ができます!
ちなみにショートカットの割り当てはこんな感じ↓

上記はごく一例ですが、shiftボタンやCmdボタンと組み合わせたり、長押しや二階押しなどにも自由に割り当てられるので、よく使う操作は全て割り当てられました!
特に良かったのは以下のシーンです。
Clip Studio/iPad+Apple Pencil(イラスト制作)での利用

ペンの流れを止めずに、ノブを回すだけでブラシサイズを変更。描線のリズムを崩さず作業が可能に。
ペンを構えたまま面倒なレイヤー操作ができるのでストレスも感じません!
Photoshop(バナー制作/画像加工)での利用

バナー制作での「拡大→修正→縮小」の操作がスムーズに。
ダイヤル1つで完結して、作業のテンポが格段に良くなりました!
また、画像補正や明るさ調整などのステータス操作も、ダイヤルだとより直感的に行えます。
After Effects(動画制作)での利用

動画制作作業のかなめとなるタイムラインをダイヤルで動かせるのがとにかく快感。
思わず「もっと早く導入しておけば…!」と思ったほど。
この頃から「TourBoxがないと逆に不便」と思うようになりました。
それから1ヶ月使ってみての率直な体感は、作業効率が2割ほど改善。
…ただ、全ての業務に当てはまるわけではありませんでした。
意外に相性が悪かったシーン
Illustrator&InDesign(DTP作業)での利用


ツールの切り替えがスムーズにはなりましたが、これは元々キーボードでのショートカットで事足りていたので、特に大きな恩恵は感じませんでした。
Photoshopのようにダイヤルでステータスを調整する場面もほぼなく、
個人的にはそこまで細かくレイヤー割って作業するタイプではなかったので
正直「なくても困らない」という印象。(あくまで私個人の見解です。)
結局TourBoxは、「手を止めずに連続操作したい作業」でこそ真価を発揮する、と感じました。
デザイナーに向いているのか?
1ヶ月間使ってみての結論は以下の通りです。
イラスト制作 | Clip Studio +Apple pencil | ★★★★★ | ほぼ必須レベル |
バナーデザイン /画像加工 | Photoshop | ★★★★☆ | 時短効果大 |
動画制作 | After Effects | ★★★★★ | 効率化が明確 |
DTP制作 | indesign/Illustrator | ★★☆☆☆ | 効果は限定的 |
TourBoxは、「すべてのデザイナーに万能」ではないが、自分の作業スタイルにハマれば強力な武器になる」 デバイスだと実感しました。
最初の慣れが必要ですが、一度身体に馴染んでしまうと手放せません。
特に ペンタブや動画編集が中心のデザイナーには、自信を持っておすすめできます!
このカテゴリの最新記事
2024.05.10
2025.01.09
2025.01.17
2023.10.23