タイガーラック クリエイティブブログ
2024
October
17

【Linux】Ubuntuのネットワーク設定について

今回はUbuntuのネットワーク設定の確認方法と設定の追加方法について説明していきます。

環境

  • さくらのVPS
  • Ubuntu 24.04.1 LTS

ネットワーク設定の確認

現在のネットワーク設定の状態確認

# netplan status --all

...
●  2: ens3 ethernet UP (networkd: ens3)
      MAC Address: 00:00:00:00:00:00 (Red Hat, Inc.)
        Addresses: 123.123.123.12/23
    DNS Addresses: 123.123.123.2
                   123.123.123.3
           Routes: default via 123.123.123.1 (static)
                   123.123.123.0/23 from 123.123.123.12 (link)
...

Ubuntuのネットワーク設定はnetplanコマンドを使用して管理することができます。netplan status –allコマンドを使用すると、現在のネットワーク設定の状態が表示されます。

設定ファイルのディレクトリ

# cd /etc/netplan/
# vi 01-netcfg.yaml

ネットワーク設定を保存しているファイルのディレクトリは/etc/netplanになります。
この中にある*.yamlというファイルが名前の昇順に読み込まれていきます。

設定ファイル内容

network:
  ethernets:
    "ens3":
      addresses:
        - 123.123.123.12/23
      gateway4: 123.123.123.1
      nameservers:
        addresses: [123.123.123.2, 123.123.123.3]
  version: 2

設定ファイルの内容はデフォルトだと上記の様な形式で書かれていると思います。
ネットワークのイーサネット上に“ens3”というネットワークデバイスが存在していて、そのネットワークデバイスに対してIPアドレス等が設定されているという様な形で記入されています。
ネットワークデバイスに対する設定項目の内容は、さくらのVPSのネットワーク情報で言う所の

  • addressses:IPアドレス
  • gateway4:IPv4のゲートウェイ
  • nameservers:DNS

となっています。

ネットワーク設定の追加

設定ファイルの作成

# cd /etc/netplan/
# vi 02-testcfg.yaml

ネットワーク設定を追加するには、/etc/netplan/内に新しく設定ファイルを作成します。ファイル名は以前に作成されたものより後に読み込まれるように意識します。

設定ファイルの編集

network:
  version: 2
  ethernets:
    "ens3":
      addresses:
        - 123.123.123.12/23
      routes:
        - to: default
          via: 123.123.123.1
      nameservers:
        addresses: [123.123.123.2, 123.123.123.3]

version: 2の記入位置はnetwork:下であれば何処でも問題ありませんが、ethernets:より下に書くとネットワークデバイスの設定に混じりかねないので、上部に記入しておいたほうが良いでしょう。
デフォルトで存在している設定ファイルは古いバージョンのUbuntu用に書かれた物の様で、そのままの記入の仕方をすると設定を反映させる際に警告が発せられます。
これを避けるにはgateway4: <ゲートウェイ>と書かれていた部分を
routes:
– to: default
via: <ゲートウェイ>
という記入の仕方に変更します。

尚、複数の設定ファイルがある場合、後から読み込まれる設定で上書きされます。
仮に今回の例で書かれている01-netcfg.yaml02-testcfg.yamlが同時に存在していても、同一の内容であったり、設定に問題がなければエラーが発生することはありません。

設定の反映

# chmod 600 /etc/netplan/02-testcfg.yaml
# netplan apply

設定ファイルの権限の変更を行った後に、netplan applyで設定を反映させます。

設定を反映させるコマンドには、この他にnetplan tryというコマンドもあり、設定の反映後、一定時間以内にEnterを押下しなければ設定を元に戻すという処理を行ってくれるものもあります。
これは設定ミス等で、設定の反映後にVPSへの接続が出来なくなっても一定時間後に再接続可能な状態に戻る便利なコマンドのはずなのですが、私が使用している環境では元に戻す処理の際にVPSへの接続が切れてしまい、再起動しなければ再接続も出来ない状態になってしまいました。
原因は不明で何等かの設定の問題だと思うのですが、netplan tryを使用する場合、設定を元に戻してもVPSの動作に異常が発生しないか事前に確認した上で使用したほうが良いでしょう。

おわりに

VPSの場合、SSH接続をしている時点で基本設定は終わっているため、シンプルな構成で使う分には余り触れる必要はないかもしれません。しかし、さくらのVPSの場合スイッチ接続を行ったりするのに後から追加する必要があるので、設定方法を知っておくと便利に使えますので、ネットワーク設定の確認と追加をしてみてはいかがでしょうか。

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